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第九回~小編成での楽曲アレンジについて~

ツ「今日はメロディカメンていう男性二人組。まあんまり深く調べてないからわかんないんだけど、男性二人組がやってるメロディカメンていう、鍵盤ハーモニカを使って曲を演奏してる動画。スターウォーズの新作を記念して、その二人が演奏した動画がね」

昴「あ、そういう記念なんだ」

ツ「そうそうそう。だからスターウォーズの音楽なんだけど。それを見て」

昴「考察してみましょう」

ツ「考えてみようかと」

昴「うん」

ツ「までも、別に鍵盤ハーモニカについて語ろうとかじゃなくて、小編成でやるってことについてだね」

昴「そーだね、ハーモニカ・・まあ最終的に3台になったけど、ハーモニカ2台3台を使ってここまでスターウォーズのサントラを表現した彼ら」

ツ「うん」

昴「あと、これ何で知ったの?」

ツ「ツイッターで友達がリツイートしてて私のところにも回ってきたっいう」

昴「なるほどね。私は今これを初めて見たけど、なんか第一印象的に一番思ったのは、二人のテクニックはすごいし、ハーモニカってやっぱりさ、音域が限られてるのにこんなに表現できるのすげえっていうその演奏面と、二人の目力の強さ(笑)」

ツ「(笑)」

昴「や、あのーなんだ。見せ方っていうね。外国人の弾いてみたって結構見てるんだけど、別に外国人でなくても日本人のでもいろいろ見てるんだけど、大体日本人の弾いてみたって顔隠してる人が多いけど、外国人て隠すことなく表情のすべてを、体全てを使って表現するじゃん。」

ツ「うん」

昴「それによる視覚的なパフォーマンスで魅せられるものがあってすごいなって思ったのが最初の印象かな」

ツ「そうだね・・・日本で鍵盤ハーモニカ触れるとしたら単音が多いしね。学校で習うのも単ばかりだったし。コードめちゃくちゃ使ってるからね彼ら。」

昴「小学生の時に使うんだっけ?」

ツ「使うね」

昴「中学生は」

ツ「使わない」

昴「そうだよね。でもなんかたまにジャズでハーモニカ持ってきて使ってる人いるよね」

ツ「うん、あのービックバンドとかでは見るけど」

昴「あーほんと」

ツ「小編成で他に大曲をアレンジしてる人っていたかな」

昴「私がよく見るのは、小編成っていうよりは一人なんだけど、ギターを3、4本重ねて動画も4画面に区切って一人が4つのパートを弾いてる動画、とかは結構よく見る」

ツ「あれは小編成に入るの?」

昴「小編成に入るんじゃないかな、一応」

ツ「1人でやってるから?」

昴「だし、楽器も一つのギターという楽器でしか使ってないし」

ツ「そういうことか」

昴「とかあとこないだ見たのは、なんだっけあのー」

ツ「Goose House?」

昴「Goose Houseか。で、見た動画は、一人はギター、一人はバンジョーをギターにアレンジしたみたいな楽器なのかな、でその二人は弦楽器二つしか使ってないわけじゃん?」

ツ「うん」

昴「でそのバンジョーみたいなやつはトレモロでそれっぽい奏法で単音っていうのかな、メロディーを弾くような使い方をしていたかなその時は。で二人は歌も歌うし、編成でいうと4つになるのかな。歌・歌・ギター・バンジョー。これも小編成ではあるよね。」

ツ「うん。そうね。」

昴「でもそれでも完成度は高くて、一つの音楽としてパフォーマンスとして成り立ってる感じがすごいなって思うよね。」

ツ「なんだろうなあ」

昴「ハーモニカってさ、私も車にちっちゃい鍵盤積んでるけどさ、やっぱ音域が少ないから両手で伴奏しようと思っても、私は特に鍵盤弾けない人だから転回形をうまく使わないとそれっぽく聴こえないじゃん。どうこの狭い音域をどうアレンジしたらあんなに幅広く聴こえるのかっていうのはすごい考えて作ってるんだろうなって思うよね。」

ツ「小編成になるとさ、粗が目立つから技術力ないとうまく聴かせられないよね。」

昴「そうだね。しかも二人とかだったらやっぱりなんだ、リズム隊がいるわけじゃないからお互いのグルーヴがしっかり合ってないと一致しないからね。」

ツ「そうだね。」

昴「うんそこは、私いつも苦手でちょっと迷惑かけてるとこだね。あなたに」

ツ「急に?急に卑下してきたの?自分のこと(笑)」

昴「(笑)いやほんとそうだなーって思って(笑)あのー、前になんだっけな、シェイカーじゃないな、卵マラカスみたいなやつで16ビートとか出したりしてさ、キープしたりとかしてくれたじゃん。ああいうのがあったら私もギター弾きやすいけど、正直そういうのが無かったら、私一人のリズムにツキの歌が乗るしかないじゃん。てなったらやっぱり私のリズムキープに合わせていかなきゃならないとかなると大変じゃん?私のリズムキープ力とかが必要になってくるし」

ツ「うんうん」

昴「そういう技術面もしっかり備わってるからお互い(小編成でできる人たちは)。だからこうまとまってなるわけだし。・・・はあ、自分の課題点が、ね・・・いろいろと出てきてしまうけど。」

ツ「(笑)まあでも、彼ら一発録りであのクオリティだからね。小編成でもさ、録音しちゃえば結構粗消せるじゃん。レコーディングしちゃえば。」

昴「まあね。私がいつもごまかすやり方だね。」

ツ「(笑)そうやって粗は消せちゃうけど、言ったら大編成でも生演奏してて粗が目立つことももちろんあるし、」

昴「まあまあまあ。だから指揮者がいるしね」

ツ「そうそう。ドラマーがさ、リズムキープできなかったら意味ないじゃん。どんどん速くなっていくとか」

昴「まあジャンルにもよるかもね。どっちかっていうとジャズだったらベースがリズムをキープする立場なのかなとか。」

ツ「あ、テンポだ、テンポキープがさ」

昴「あーうんうん」

ツ「ドラムが狂ったらみんな狂うし」

昴「ドラムじゃなくても」

ツ「うん」

昴「テンポがキープできてなくても一人だけグルーブが違ったら一人だけリズムが違って聴こえちゃったりこれも私がよくやるけど。私なんて前のめりになりがちな人だから、走ってなくても走って感じちゃうとか。」

ツ「でもギタリストって、そういう傾向があるんでしょ?」

昴「まあ準備できちゃうからね、左手が先に。でもそれにしてもやっぱり自分のせっかちな性格とかも出ちゃうわけじゃん。」

ツ「うん」

昴「待てないから音を早く切っちゃうっていうのもそうだし。それによって前のめりになっちゃうのも、まあサンバとかそういうリズムだったらね、まだそれがいいように感じちゃうこともあるかもしれないけど、後ろに行かなきゃいけないグルーヴ、ジャズみたいな横ノリのものはやっぱ欠点だよね。」

ツ「うーん」

昴「だからそれを微調整できる能力はないと・・」

ツ「前からさちょっと気になってたんだよね、ギター弾く人の・・あの右手の動きについて聞きたいことがあるんだけど。」

昴「お」

ツ「全然話違くなっちゃうんだけどwww まあ左手はいつでも次のコードがわかってれば準備しておけるじゃん。右手はさ、ダウンだったら下すときの速度とかも考えるの?」

昴「考える考える、それはもう、それが私不得意すぎるから」

ツ「そういうことだよね?だから走ったりするのって、その下すのが速すぎるの?」

昴「あーちゃう、えっとね。それはまたちょっと違うんだけど・・私は右手の操作がすっごいへたくそなのね。ていうのも、性格もあるんだけど、音を出すのが怖い人だから自分の音にビビっちゃうから弱く弾きがちなの。で、勢いよく弾けないからバッキングの振り下ろすスピードが極端に遅いの。すると、すごいべちゃってもたついた感じに聴こえるのね。だからあのー、ファンキーな曲とかリズミカルな16ビートの曲とかは(振り下ろす)スピードが速くないとグルーヴが出ないのに私がピッキングスピードが遅いばかりにグルーヴができずにべちゃべちゃして聴こえる。」

ツ「でもかえって遅い方がいいようなジャンルもある?」

昴「遅い方がいいというか、弾き分け?」

ツ「何事にも速い方がいいの?」

昴「あーそれは確かにジャンルによるっちゃよるかもしれないね。でもやっぱり物理的にギターっていう楽器はピアノとは違って6弦から順番に鳴るか1弦から順番に鳴るかしかないから、和音を奏でるってなったらバラが出るわけじゃん。ばらつきが出るから、そのばらつきを出さないために早く弾かなきゃいけなかったりする。それが、バラバラになると和音というより分散ぽくなったりすることもあるし、でも分散もするからゆっくりあえて弾くときもあるわけじゃん。あとはritするときとかは早く弾くよりはチャローンて弾いた方がいい場面もあるし。」

ツ「なるほどね・・・うちらいつもライブはバンドでやってるから今までは良かったかもしれないけど、来年からはっていうかこれからは二人でやろうってなったじゃん。」

昴「小編成でFride Prideみたいな感じでね」

ツ「そういうのがまたでかい課題になってくるわけだ。二人でやるってなった時の。」

昴「そうだねー。小編成の楽器ってなったら、たとえば何も楽器を増やさずに私はギター、ツキはボーカルだけだったら二つのトラックしかないわけじゃん。てなると、私がリズム隊になるわけで。」

ツ「うん」

昴「その形もあるし、でもなんだろ。二人だからこそ生まれるグルーヴっていうのも注目して研究していきたいなって。」

ツ「というのは?」

昴「私の提示するリズムのグルーヴに合った歌い方をしないとお互いがバラバラに感じちゃうわけじゃん。カラオケみたいに。でなく、そのお互いのグルーヴが一致していないと気持ち悪くなるでしょ。歌とギターってだけだとちょっと難しいよね。」

ツ「までも、歌と二人でやるってなった時に苦労するような曲って今ないじゃん?ある?オリジナルで。」

昴「え、ど、どういう・・」

ツ「バンド編成でやってるやつを二人でやるのはそれはもちろん大変だと思うよたとえばGray Oceanとか。」

昴「あーあれは私ずっと裏打ちだからね(笑)」

ツ「そう絶対に大変なのはわかってるけど、たとえば“夕陽”とかさ。“Yes”とか。そういうのってそんなに私今までさ、吉祥寺で二人でライブした時もそんなに違和感を感じなかったし、」

昴「あーでも難しいことしてないしね」

ツ「うんそうそう」

昴「ただ、やっぱり私がリズムキープするのがへたくそな人だから、不安だからごまかすためにカホン叩いてもらったり、シェイカーしてもらったりしたわけじゃん。」

ツ「あー・・そうだっけか(笑)」

昴「してたよあなた(笑)私を助けてくれてたよいつも(笑)」

ツ「(笑)(笑)(笑)」

昴「でも私はそういうツキのリズムキープの救いがなくてもリズムをキープしてグルーヴを出し続けてなくちゃいけない立場じゃん。」

ツ「そんなに狂ったっけ?テンポ」

昴「あたし?あたし緊張すると走るじゃん。走るっていうかもうしょっぱなからテンポ速いとかさ(笑)だから、いつもツキに先にカウント出してって頼んでるじゃん。」

ツ「ラララもだしてたっけ、シェイカーとかやってた?」

昴「え、ラララってなに?」

ツ「ラララ、ラ、(噛んでます)ラブソングやったじゃん吉祥寺で」

昴「あれは・・・え、吉祥寺でやったっけ?(笑)」

ツ「吉祥寺のクレッシェンドでさ」

昴「え、え?(笑)」

ツ「ラララ、ララ(また噛んでます)ラブソングやったじゃん二人で!!(笑)」

昴「ちょまってごめん覚えてないわ(笑)」

ツ「めっちゃ褒められたじゃん(笑)」

昴「えーごめん記憶にない(笑)」

ツ「ほらあのあひるのマラカス使ったじゃん。あひるなんですよって説明したでしょお客さんに」

昴「あ、だからそれはシェイカーとしてリズムを出してくれてたってことでしょ」

ツ「うんだからそれやってたっけ私(もうこのへんでツキは自分が何を言っているのかわからなくなっています)」

昴「ラララ・・・二人でやった記憶が・・・」

ツ「なんで覚えてないんだよ!!(笑)」

昴「じゃあ例えばだよ、笠間の道の市でTake Fiveをやったじゃん。」

ツ「はい」

昴「あれなんて」

ツ「あれは(笑)あれは、練習が足りなかっただけ(笑)」

昴「ははは(笑)」

ツ「あれはひどかったよ確かに(笑)」

昴「あれこそさ、あたしがしっかりしてなきゃいけなかったのに(笑)」

ツ「あれはねえ、難しいよー(笑)でもレベルの高いものを、失敗したとはいえやったのはすごいと思うよ私は」

ツキ昴「・・・笑笑笑」

ツ「いやほんと挑戦するのってすごいと思う」

昴「まあまあまあ、言うてもあれもコピーだからな!」

ツ「まあね」

昴「しかもFride Prideの横田さん風にはできないから弾きやすくアレンジした結果のアレなのにそれを失敗するっていう(笑)」

ツ「コピーにもレベルがあるよね(笑)コピーだからって簡単かっつーとそうじゃねんだ」

(うちらが4年前に録音したFride Prideを参考にしたTake Fiveも添付)

昴「あのTake Fiveの何が難しいってさ、5拍子が難しいとかそういうんじゃなくて最初から同じコードなのに2種類のコードを使ってるのね。コードの変わり目をあたしが焦って左手を離すスピードが早かったから音を切るタイミングが早すぎたの。それによって余計前のめりにも聴こえるし、Fride Prideのグルーヴとは全く違って全然違うものになるんだよねあたしが弾くと。それもやっぱ研究不足だし練習不足だし。もっと次のコードまで待つっていう努力も必要だよね。ずっと大学でも音を切るタイミングを意識しろって。それは当時から自分でも思ってはいたけど自分がここまで極端に苦手だって気づいたのはあのライブの時は思ってなくて今になって本当にその通りだなって。」

ツ「間をね。」

昴「ギターってやっぱり左手を離してしまうと音が消えちゃうし、右手でミュートをかけちゃっても音は消えちゃうし。ピアノはペダルを踏んでれば音はのびるじゃん。だから手を離してても音はのびるじゃん。その点で音の切れ目ってギターはやっぱり難しいなと思う。」

ツ「ギタリストはさ、前昴も言ってたけど、間を埋めたがりみたいな。」

昴「間?」

ツ「ソロのフレーズを考えるときに伸ばしてる時間があんまり無い」

昴「あ、それはあれだよねやっぱり、アドリヴとかだと歌うっていうよりもうスケールを追ってそこでテクニカルなフレーズをいかにつっこめるかみたいな、ゲーム的な感覚でいたりするじゃん。てなると歌を聴きたいっていうかそのストーリー性を感じたい人にとっちゃそんなテクニカルな見せつけいらねーよってなるじゃん。だからもっと音数を減らして伸ばせっていうのはそういうことなのかなって。ギターってさ、理論とかで音の位置を把握してなくても正直フォームさえ覚えちゃえば弾ける楽器じゃん。だからもう手癖とかで勝手に指動いちゃったりするけど、それを我慢していかに歌うかってなったらやっぱり理論的知識が必要じゃん。かつ五線譜の紙の上で勉強した知識ではなくそれが頭に入った大前提の上で指板でそれをとらえられるかっていうことが重要。でもジャズギタリストはそのへんちゃんとできてるけど、正直そこまでできてないギタリストが多いわけで。フォームでスケールはこの形ってだけ覚えて・・・だから弾きながら歌うっていうことを考えると、理論と指板がいかにくっついてるかが重要だよね。で、かつ経験もないと、今このタイミングを音を伸ばしたらどういう感じ方をするっていうのは散々弾きまくった経験がないと待てないじゃんその音で。だから知ってるフレーズを無難に突っ込んじゃったりするんだよね。だからその場の感情のままに歌うっていうのは本当に大変なことだと思う。」

ツ「たしかに」

昴「でもあたしはテクニカルなことはできないし、テクニカルなことをしたいと思っても、作って練習したうえでやる。でもそれって本当のジャズのあり方じゃないじゃん。即興音楽じゃない音楽をあたしはずっとジャズとしてやっているこの矛盾・・・でもそうしないと怖くてそうするしかなかったっていうところはあるんだけど。」

ツ「そうなあ・・・大学のM先生もよく言ってた。間をどうにかしろって。間を作れっていうか、間を飾れっていうか」

昴「ああ・・・例えばだけどさ、あたしが完全にアドリヴでソロを弾いたすると、あたしの癖がでるじゃん。それが個性なのはわかるんだけど、いつもあたしが作る曲サンタナみたいって言われちゃうんだけど・・・カッコ悪いのね、あたしのグルーヴを洋楽で出すと。変にモヤく(茨城弁でダサいという意味)なるの。でもなんかちょっとダサいその感じがサンタナと似てるんだろうね。ダサいっていうとほんとに失礼だけど巨匠に対して(笑)」

ツ「うん(笑)」

昴「なんだけど、横ノリでそのノリは違うだろっていうのがあたしの癖だから、それを出すのが怖いからあたしはソロフレーズを作った上で練習して逃げちゃう。」

ツ「・・・23分もしゃべっちゃった」

昴「やべえ(笑)だいぶそれちゃったね小編成の話から」

ツ「まとめっ」

ツ「既存の曲を小編成でやろうとすると、粗が目立って難しい!!」

昴「・・・え??(笑)」

ツ「でもやりがいはある!!」

昴「おっけ(笑)」


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